とくに佐藤康宏氏がはじめて紹介した蕪村筆「倣唐寅夏山訪隠図」の意義は、きわめて大きいものがあります。このような唐寅への尊敬を高めた契機として、仮託本ともされる『唐六如先生画譜』があったようにも思われます。
さらに唐寅は明時代を代表するすぐれた詩人でもあり、それは画家にして俳諧師であった蕪村の生き方とまったく同じでした。しかも唐寅はみずから「江南第一風流才子」と名乗った自由人でしたから、それも蕪村が強く憧れ、理想とするところだったにちがいありません。
シェイクスピアが後輩の劇作家ジョン・フレッチャーと一緒に書いた『ヘンリー八世』がグローブ座で上演されていた一六一三年六月二九日、よく晴れた日のことだった。舞台裏で音響効果として使っていた空砲から、火のついた紙切れが風にあおられて舞い上がり、グローブ座の乾燥しきった藁 ぶき ...
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