とくに佐藤康宏氏がはじめて紹介した蕪村筆「倣唐寅夏山訪隠図」の意義は、きわめて大きいものがあります。このような唐寅への尊敬を高めた契機として、仮託本ともされる『唐六如先生画譜』があったようにも思われます。
さらに唐寅は明時代を代表するすぐれた詩人でもあり、それは画家にして俳諧師であった蕪村の生き方とまったく同じでした。しかも唐寅はみずから「江南第一風流才子」と名乗った自由人でしたから、それも蕪村が強く憧れ、理想とするところだったにちがいありません。
この全日本水墨作家連と千墨会の協力により「日本台湾水墨作家交流展」が開かれることになったのです。水墨画とともに墨彩画なる形式にも興味をもってきた僕は、自分の眼で確かめるべく、藤崎千雲さんから招待状をいただき、最終日に戸塚さくらギャラリーに駆けつけました。 台湾から20名もの...
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