クロノロジーを重んじる、近代的歴史意識といってもよいでしょう。あるいはその2年間に、芳年の近代的歴史意識がさらに強まったのだと考えることができるかもしれません。いずれにせよ、論文を書くとき、まず本文を仕上げてから「序」や「はじめに」を書くことがありますが、これと同じでしょう。
ヤジ「芳年とオマエを一緒くたにするな!!!」
それはともかく、近代国家としてのアイデンティティを確立するための歴史画ですから、日本の歴史を主題としながらも、そこに「視覚的近代」が盛り込まれなければなりませんでした。それが西欧的なリアリズムや陰影法(キアロスクーロ)、遠近法(パースペクティブ)、西洋の化学的顔料だったのではないでしょうか。
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