何しろ本書のカバーは、かの血みどろ絵の傑作「英名二十八衆句 稲田九蔵新助」なんです。それを黒白反転のモノクロームにして、人物だけをクローズアップし、背景も漆黒にして印刷してあるんです。
そして絵とは無関係に、大小さまざまな「!」みたいな形をたくさん切り抜き、下の真っ赤な表紙を、まるで滴り落ちる血のように透かして見せるという、怪奇趣味あふれた表紙になっています。オリジナル以上に血みどろ絵的だといっても過言じゃ~ありません。
この宗利淳一さんというブックデザイナーのみごとな装丁に、まず僕は見入ってしまいました。
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