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2022年1月20日木曜日

根津美術館「鈴木其一・夏秋渓流図屛風」15


  承句を読み下せば「遥かに看る 瀑布の前川に挂かるを」となりますが、僕は「滝の前に川が流れていて、その上に滝がかかっている」と解釈したいんです。この「かかる」は、「中天に月がかかっている」という風に使う場合の「かかる」です。もっとも、『中国詩人撰集』の武部利男先生は、「この峰の上から、向こうの川に滝のぶらさがっているのが、はるかに見える」と解釈していますが……。しかし僕の解釈にしたがえば、廬山の滝のイメージと結びついている「保津川図屏風」の渓流は、李白が詠んだ「前川」ということになるんです(!?

 それはともかく、去年は泉岳寺の「義士祭」で〆ましたが、先日の朝日歌壇に愉快なというか、なるほどというか、すばらしい一首が永田和宏さんにより選ばれていました。

  泉岳寺手向けられたる香煙に義士の人気の濃淡がある (東京都)野上卓

 

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