2021年10月11日月曜日

群馬県立近代美術館「江戸と上毛を彩る画人たち」8

 


 昨夜は庭の桐の葉が 散りゆくかすかな音がして

垣根の豆の花の下 鳴いていましたキリギリス

  林野に満ちる涼秋の 気配に初めて気がつけば

 木々の葉音は寂しくも 空うるおいて清々し

さいわいなるかな!! 枕辺の ともし火だけはまだ消えず

読書をすればこんな時 その効能は倍加する

しかし読書の目的は 役立つことより楽しみだ

名月見んとて起きあがりゃ 冬空みたいに高く冴え……

0 件のコメント:

コメントを投稿

太田記念美術館「鰭崎英朋」11

もっとも明治 40 年( 1907 )第 1 回文展には応募していますから、このころまでは会場芸術への色気というか、意欲もあったのでしょう。しかし突きつけられた「落選」という結果が、英朋に引導を渡すことになったにちがいありません。このようなサッパリとした江戸っ子気質も、「最後の浮...