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2020年12月27日日曜日

アーティゾン美術館「琳派と印象派」9

 

最近、これまで知られることがなかった伊年印「草花図屏風」六曲一隻を鑑賞する機会に恵まれた。モチーフの季節が春から夏に限定されるから、秋から冬を描く左隻と六曲一双をなす屏風だったと思われるが、優れた出来映えを示している。装飾過多に陥ることを避け、一つ一つの草花を慈しむように描写しているところが好ましく感じられる。

画面右下隅には「伊年」朱文円印が捺されているが、すでに見た宗達や宗雪、あるいは相説が最初個人的に用いたと考えられる印章とは異なっているし、手元にある資料のうちにも同一の印章は見出しがたい。様式的にみて、宗雪世代よりも相説世代の作品であると思われるが、同一の画家、あるいは同一の工房に帰することができる既知の屏風作品を選び出すことはむずかしいようである。

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