同じく『南郭詩集』から、七言絶句「高楼避暑」です。これは難解にして、独断で訳しましたが、自信がありません。そもそも『南郭詩集』には、『江戸詩人選集』と違って註解なんて付いていませんから、饒舌館長にはチョット敷居が高いんです(笑)
暑さを避けて高殿へ 登れば沈む夕日影
城壁スレスレまで落ちて しかも盛んなエネルギー
やがて緑風吹き始め 雨も降り出す西の山
涼しさ空に広がって 城の北門 雲浮かぶ
この対角線構図が、騒乱状態にあるような画面にしっかりとしたバックボーンを与え、一種の統一感へと見るもの視線と感覚を導くのです。そして重要なのは、この対角線構図が先の異時同図法と分かちがたく結合している点です。主要モチーフが描かれる三角部分の反対側が、時を異にする副次的モチーフのた...
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