2020年1月20日月曜日

丸山俊明『京のまちなみ史』3


町並みを把握するためには、洛中洛外図のように町全体を鳥瞰的に眺めるのが一番ですが、この本自体が鳥瞰的な構成と論述になっている点に、感を深くしました。

丸山さんは2編をさらに、「ヤマト王権の宮」「大和朝廷の京」「みだれたつ陪都」「平安京という都城」「平安京から京都へ」「秀吉の京都改造」「徳川政権の建築規制」「徳川政権の京都改造」「町人がまもるまちなみ」「近現代の京都」という10章の構成にし、各章をまた10節に分けて、100話読み切りに仕立てています。

いかにも几帳面な丸山さんらしいのですが、興味のある節から勝手に読もうとする読者にも便利でしょう。便利といえば、ちゃんと索引が用意されている点も挙げておきたいと思います。僕もこのごろとくに興味のあるゲニウス・ロキと関係のありそうな節から読み始めたというわけです。

ゲニウス・ロキという言葉は、鈴木博之先生の著書で知ったのですが、日本語でいえば「地霊」とか「土地の守護神」といった意味だそうです。すごく語感がいいし、ちょっと洒落た感じもするのでちょくちょく使いますが、ブッチャケていえば「風水」ですね( ´艸`)

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