2019年12月9日月曜日

中国美術学院「歴史と絵画」10



僕が発表した「黒田清輝の写実と天真」の要旨をアップしておくことにしましょう。フォーラム終了後、プロシーディングが出版されることになっているので、そのための完全原稿も用意して行きましたが、以下はそのレジメです。

これを陸さんが中国語に翻訳して発表してくれたのですが、すでに書いたように、すばらしい翻訳によって、僕の言いたかったことは完全に伝わったようでした。しかも僕が日本語で読むことはやらなかったので、時間の節約にもなりました。

黒田清輝という洋画家は如何なる画家であったのか。彼の美的本質はどこに存在するのか。私の結論を先に述べることが許されるならば、黒田が創り出したのは、日本的洋画であり、東洋的写実主義であり、日本的遠近法であり、東洋的明暗法であった。

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