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2018年11月8日木曜日

京都国立博物館「京の刀」4


日本刀は王朝文化のなかで完成されたといってもよいでしょう。実に興味深いことです。そして重要なことは、その微妙なカーブを美しいと感じる美意識が醸成されていった事実です。おそらく両者は因果の関係に結ばれているのでしょう。

 私は日本刀のカーブが、平仮名の美しいカーブと共鳴していることを、大変興味深く感じます。中国の直刀が漢字であるとすれば、日本刀は平仮名なのです。前者が益荒男ぶりであるとすれば、後者は手弱女ぶりだといってもよいでしょう。

本来、律令官僚や公卿、武士[もののふ]が、つまり男性が身につけた武具を手弱女ぶりだというのは矛盾ですが、どうしても私にはそう感じられてしまうのです。

現代の手弱女たちが日本刀に興味をもち、それを愛するようになっている現象は、何と愉快なことでしょうか。それはともかく、日本美術を際立たせる美として「反り」があることは、近現代日本を代表する名建築家・谷口吉郎が早く指摘するとおりなのです。

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