2018年5月12日土曜日

根津美術館「光琳と乾山」7


  カマキリ車道に斧かざし 立ちふさがってもしょせん無駄

  ホタル現われ尻の火を 誇ってみても夜だけだ

 「徳利さげろ」と鳴く鳥は お酒を買えとはやすけど

  口ばし黄色い子スズメは 飯粒求めて騒ぐだけ

  モズは激しく鳴くけれど だれも無視して顧みず

  オームは人語をしゃべるから つかまえられて籠のなか

  春のカエルや夏に鳴く ヒグラシひどくかまびすし

  それに引きかえミミズ・シミ なんと静かなことだろう

  江南流れる川水は 蒼天よりもなお青く

  狎[]れたカモメがのんびりと 浮かんでるさま俺に似る

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブックカバーチャレンジ③

     1997年にブリュッケより出版され、その後新版も出された単行本がちくま学芸文庫に収められました。長文の文庫版自著解説「『ジャポニスム』は理解されてきたか?」を加筆している点に、真摯な研究者である馬淵明子さんが象徴されています。拙著『北斎と葛飾派』<至文堂版日本の美術>に...