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2017年12月4日月曜日

東洋文庫ミュージアム「東方見聞録展」4


「僕の一点」はジョセフ・アンリ=マリー・ド・プレマールが1731年に著わした『易経』です。これを選んだ理由は、『易経』そのものというより、カタログ解説を読んですごく驚いたからです。驚いた理由は、まったく僕の知らないことばかりだったからです。というわけで、僕なりの解説はとても無理、カタログの全文をそのまま引用することをお許しください。

著者のプレマール(1666-1736)はフランス生まれのイエズス会士で、清朝の康熙帝治下の中国東南部で布教活動に従事しました。しかし、康熙帝崩御後の雍正帝による禁教政策を受けて、1724年には他の宣教師とともに広州へ追放され、ついで1733年にはマカオへ追放されました。

プレマールは先輩のイエズス会士ブーヴェの薫陶を受け、儒教の基本書である五経にキリスト教の教えが秘められているとする「象徴派Figurism」思想の影響を強く受けていました。本書は広州に追放されている間に執筆した著作の一つで、五経の筆頭である『易経』のエッセンスを平易に解説しています。

プレマールらイエズス会士がもたらした中国の古典や社会に関する情報は、同時代のヨーロッパにおける啓蒙思想の発展に少なからぬ影響を与え、近代市民社会の成立を間接的に促すこととなりました。

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