2017年9月21日木曜日

東京都美術館「ボストン美術館の至宝展」7


先日、テレビ東京の「美の巨人たち」でこの「仏涅槃図」が取り上げられ、僕もコメンテーターとして引っ張り出されたのですが、見ていただけましたでしょうか。ディレクターの小田一也さんにとって、これがデビュー作とのことです。僕のコメントはともかく、とても分かりやすく、またおもしろくまとめられていたと思います。小田さんには、この調子で頑張っていただきたいと祈念しています。

現在、畏友・小松大秀さんが館長をつとめる秋田市立千秋美術館では、「遠山記念館名品展 至高の日本美術」<115日まで>が開かれています。小松さんに求められるまま、秋田県立近代美術館時代ずいぶんお世話になった『秋田魁新報』に、「至高の江戸絵画 遠山記念館名品展に寄せて」という紹介エッセーを書きました。

ここでは「僕の三点」として、英一蝶の「布晒舞図」と呉春の「武陵桃源図巻」、岡田半江の「春靄起鴉図」に焦点を絞ったのですが、一押しは何といっても「布晒舞図」、その一節を引用することにしましょう。その終わりに、同じ一蝶による大作として「仏涅槃図」に対する言及があるものですから……。

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渡辺浩『日本思想史と現在』7

しかし渡辺浩さんは、先行研究が指摘した二つの点について、高橋博巳さんの見解が示されていないことが、やや残念だとしています。その先行研究というのは、大森映子さんの『お家相続 大名家の苦闘』(角川選書)と島尾新さんの『水墨画入門』(岩波新書)です。 僕も読んだ『お家相続 大名家の苦闘...