2025年2月12日水曜日

『芸術と社会』6

 

しかしオマエなんかに写真を論じるのはとても無理だと、引導を渡してくれたのがこの名著だったんです() もっともそのとき高階先生の「アウラの夢と嘘」がすでに発表されていて、これを精読することが叶ったなら、何とかなったかもしれませんが……。

 ヤジ「そういうのを負け惜しみというんだ!!

 さて『芸術と社会 近代における創造活動の諸相』のコシマキにあるような「芸術と社会との関係」を研究する学問を、ふつう芸術社会学と呼んでいます。これまで何度も引用したことがある『新潮世界美術辞典』(新潮社 1985年)を開くと、つぎのように解説してあります。


0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」4

   「唐絵」のもっとも重要な一ジャンルに「詩画軸」があります。かつて僕は美術雑誌『月刊 水墨画』に「河野元昭が選ぶ水墨画 50 選」という連載を続けたことがあります。そのとき現在遺っている詩画軸のなかで、制作年代の確定できる最初の作品「柴門新月図」(藤田美術館蔵)を取り上げ、詩...