この興味尽きない光琳の傑作が、いよいよ14日から始まる後期にお披露目となります。僕は口演を始める前に、特別拝観をお許しいただき、光琳の夢中世界へそっと忍び入ったことでした。そして小さな図版ではよく分からなかった点や、箱書・添幅などについても新知見を得ることができたんです。
いつか鮮明なイメージとともに紹介できる日が来ることを、それこそ夢見つつ、今日は「光琳と能」の一部を引用して、それに代えることにしましょう。もちろんこの拙論は、『琳派 響きあう美』(思文閣出版 2015年)に収めてあります。
このような静嘉堂の社会的貢献――いまの言葉でいえばメセナとかフィランソロピーという視点も取り入れられています。単なる静嘉堂名品展ではありません。それは中心となってキューレーションを行なった学芸員・吉田恵理さんの功績です。 「僕の一点」は宮川長春の「形見の駒図」ですね。カ...
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