2023年10月23日月曜日

サントリー美術館「虫めづる日本の人々」36

 

当時は虫と考えられ、『画本虫撰』に登場する蛇も、もちろん生類憐みの令の対象でした。先の「生類憐みの令関連年表」の元禄4年(16911021日の条をみてみましょう。

蛇を使い客を集め、薬を売った南小田原町(中央区築地)の藤兵衛、蛇を貸した市右衛門の2人捕まる。市右衛門は1116日牢死。死骸取り捨て。藤兵衛は翌年2月江戸追放。

 続いて1024日の『徳川実記』には、「蛇にかぎらず、たとえ犬猫鼠に至るまで、此の類に技芸をおしえ観物になすことあるべからず。生類をくるしむるは、いと、ひがごとなり」とあります。


0 件のコメント:

コメントを投稿

皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」6

 友松は晩年、桂宮家を創始した智仁 ともひと 親王のもとにしばしば出入りし、押絵の注文などを受けていたことが、記録から明らかになっているからです。畏友・河合正朝さんの『友松・等顔』<日本美術絵画全集 11 >(集英社  1978 年)によると、桂宮淑子 すみこ 関係の記録にある「...