2023年8月23日水曜日

出光美術館「しりとり日本美術」3

 


ニュージーランドのダニーデンにオルベストン邸があり、そのコレクション「江都遊里蒔絵盃」があります。五島美術館の特別展は、郷家さんがこの蒔絵盃を発見したことに端を発するものでした。1991年、五島美術館・サントリー美術館・小樽市によるプロジェクト「在ニュージーランド日本美術調査」が行なわれました。

そのメンバーのお一人が郷家さんで、オルベストン邸でこれを一目見るなり、これは自分も知らなかった原羊遊斎のとても興味深い作品だと驚いていらっしゃる。僕もカバンモチで加えてもらっていたので、その現場に立ち会ったというわけです。僕はニュージーランドにもジャポニスムが流行っていたことを知って、深く心を動かされました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館(門司)「琳派の系譜」7

愛用する『能・狂言事典』(平凡社 1987年)から、「高砂」の「鑑賞」を引用することにしましょう。 編者のお一人である羽田昶さんは、能謡曲にまったく無知であった僕を親切に教導してくださった恩人です。 「光琳と能」「宗達と能」といった拙論をまとめることができたのも、ひとえに羽田さん...