みんな素晴らしい賛酒詩ですが、やはり文人画家にも加わってほしいので、入矢義高先生の『中国文人詩選』(中公文庫)から、大好きな倪雲林と石濤の賛酒詩を1首ずつアップすることにしましょう。両方とも秋の賛酒詩ですが、白玉の歯に染みとおる秋の夜はもう間近です。
元・倪雲林「九日」
重陽!! 黙っているわけにゃ いくまい――心が動き出す
壷の濁酒どぶろくやりながら 悠然と見る西山を
美しい木々 秋風に 揺れるを遠くにいとおしみ
静かに見てる雁金かりがねが 夕日を浴びて飛び去るを
ものさびしいなぁ!!草や木々 雲の碧あおさが目に沁みる
果てなく広がる大自然 鳥はねぐらに帰ってく
淵明ごとき人は誰? 粗末な身なりで吟じつつ
道をゆったり歩いてく その様おのずと長閑のどかなり
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