2022年7月28日木曜日

ボストン美術館日本美術総合調査図録4

この技法アルテにおいて彼ら(日本人のことです)は、自然の事物を描くのに、できる限りすぐれた類似性をもって自然を模写することにおいてきわめて優秀であるが、架空で想像上の事物を描いた絵画では、才能を発揮して、大いにそれらしく作り上げるのであって、あるがままの自然に従っているのではない。たとえば想像上のさまざまな花や形を技巧的に組み合わせたり挿入したりするとか、その他この種のことをする。普通一般に、彼らはその憂愁な気質からして、ものさびしく郷愁をそそる絵画に心を引かれる。たとえば一年の四季であれば、それらの各季節に成育し存在するふさわしい事物によって、それぞれの季節にその色を割り当てる。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」2

   この新館開館記念展の第 3 期に当たるのが、 3 月 12 日から始まった「近世の御所を飾った品々」です。カタログに載る「ごあいさつ」の一部を、最初に掲げたというわけです。去年から新生「皇居三の丸尚蔵館」をお訪ねしようと思いながら、ついに今日まできてしまいました。 実を...