2022年2月28日月曜日

下川裕治『12万円で世界を歩く』3

 

もうこれは旅行なんてもんじゃない――同じ「行」でも難行苦行、つまり修行だといった感に打たれます。僕がそれまで経験していた海外旅行とは、まったく次元を異にする旅行です。下川さんの「貧しい旅行でなければ見えないものもある」という言葉が、けっしてウソじゃないことを教えられます。

しかしそんな旅行哲学はどうでもよく、じつにおもしろそうで、若かったら俺もやってみたいなぁと思わずにはいられませんでした。『週刊朝日』なんて、興味がある記事が載ったときだけ立ち読みをするか、時には買って読むといった程度でしたが、「12万円で世界を歩く」が載った号だけはみんな買って読みましたね。

0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』8

  渡辺浩さんの『日本思想史と現在』というタイトルはチョッと取つきにくいかもしれませんが、読み始めればそんなことはありません。先にあげた「国号考」の目から鱗、「 John Mountpaddy 先生はどこに」のユーモア、丸山真男先生のギョッとするような言葉「学問は野暮なものです」...