目立ちすぎる金砂子はあとから蒔いたのかもしれません。もともと襖絵だったものを屏風に改装したのかなと思い、引き手跡を隠すため蒔いた可能性を考えながらよく見ましたが、目視だけでは確認できませんでした。右隻右上に、劉原甫の七言絶句が書かれています。またまたマイ戯訳で紹介しましょう。
生い茂ってる春の草 その名前など知らないが
水辺の原に美しく 咲き乱れてる花たちよ!!
花の絨毯 踏んづける ことなど車馬はやらぬから……
いっぽう城門内に入りゃ 草一本さえ生えてない
出典は蕪村が愛用した漢詩アンソロジー『聯珠詩格』にちがいないと思い、マイ弘化版で調べると巻之下に載っていました。劉原甫は中国・北宋の詩人、愛用する『中国学芸大事典』には「劉敞」で出ています。
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