2019年6月1日土曜日

サントリー美術館「information or inspiration?」


サントリー美術館「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」<62日まで>

 革命的な日本美術展です。よく知っている日本の古美術が、まったく新しい魅力的な相貌を見せてくれます。快い驚きが脳内を満たします。静嘉堂文庫美術館のディレクターとしては、こんなやり方があったのか!と、ちょっと悔しいような感覚にもとらわれます。この展覧会のコンセプトは……

人は美しいものに出会った時、2種類の感動のしかたをします。作品の背景や制作過程、作者の意図や想いを知ることで生まれる感動、そしてもうひとつは、ただただ理由もなく、心が揺さぶられる感動です。本展は、デザインオフィスnendo代表・佐藤オオキさんが提案する、左脳的なアプローチ、右脳的な感じ方の双方で、日本の美術をたのしんでみる展覧会です。

 プロデュースした佐藤オオキさんは、建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと多岐にわたってデザインを手がけ、ニューズウィーク誌「世界が尊敬する日本人100人」に選出されたスーパー・デザイナー――改めて紹介するまでもありませんね。今日を含めてあと2日、とくに若い方々にオススメの美術展です! 1粒で2度おいしいアーモンド・グリコみたいな美術展です!!――ちょっと古いかな()

0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』10

  『近世日本社会と宋学』は研究書ですから、やや手ごわい感じを免れません。それはチョッと……と躊躇する向きには、『日本政治思想史 十七~十九世紀』(東京大学出版会  2010 年)の方をおススメしましょう。 渡辺浩さんがあとがきに、「本書は、この主題に関心はあるがその専門の研...