2019年3月21日木曜日

國華特輯号「屏風絵新考」6


伝狩野光信筆「肥前名護屋城図屏風」、俵屋宗達筆「雲龍図屏風」、能阿弥筆「水墨花鳥図屏風」などの屏風絵特輯号も、学界に寄与するところ少なくなかった。また、昭和六十四年(一九八九)春、『國華』創刊百周年を記念し、東京国立博物館で開催した「室町時代の屏風絵」は、水墨画中心であった室町絵画の見方を百八十度転換させる画期的特別展であった。

このような伝統はその後も受け継がれてきたが、ここにまた充実せる内容の屏風絵特輯号を加えることになった。題して「屏風絵新考」という。近年再び世にあらわれて話題を集め、あるいはいまだよく考究されていない屏風五点について、論文および解説を寄稿してもらい、その美的特質をより一層深く掘り下げようと企図した特輯号である。

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