2018年8月22日水曜日

夏もやはり李賀3


  五月

彫刻施す宝玉を 玉のすだれの重石[おもし]にし

開けっ放しの入り口に 垂らす薄絹――風の道

化粧のために井戸の水 汲み上げられる清らかに

仲むつまじき鴛鴦[おしどり]が 扇の模様に織られてる

白い衣裳は雪のごと 皇宮に舞う涼しげに

雨は甘露か 乾ききる 緑の葉っぱを洗ってる

肌シースルーの長い袖 舞う手の動きそのままに……

  真珠の粒か 吹き出せる 美人の汗は芳[かんば]しき

  

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