2017年5月7日日曜日

三井記念美術館「西大寺展」8

 このような私見をさらに押し進めると、胎蔵界曼荼羅は主観、金剛界曼荼羅は客観となって、ちょっと定説と反対になってしまいます。少なくとも、胎蔵界曼荼羅は感情、金剛界曼荼羅は理性となって、定説と基軸がずれてしまいますが、僕はこの方が理解しやすいと信じて疑わないのです。

こんな分かったようなことを言っても、『金剛頂経』には現代語訳が見つからなかったので、『岩波仏教辞典』から想像しただけですから、全身冷や汗、忸怩たるものが……。

ところで、我が国密教寺院では、儀式修法を行うとき、必ず胎蔵界曼荼羅を東側の壁に、金剛界曼荼羅を西側の壁に懸けます。なぜそうなったかについて、定説はありませんが、僕は次のように考えています。

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