そのような一蝶に対し、日蓮宗の寺院や信者からたくさん仏画の注文が寄せられたことは、改めていうまでもないでしょう。こうして生まれた一蝶仏画の力作として、『國華』1373号に「仏涅槃図」(ボストン美術館蔵)を紹介したことがあります。その概略は「饒舌館長ブログ」にアップしたことがありますので、ご興味のある方はアクセスの上ご笑覧くださいませ。
今回サントリー美術館「没後300年記念 英一蝶 風流才子、浮き世を写す」展のキューレーションを行ない、力こもるカタログを編集したのは、学芸員の池田芙美さんです。学部・大学院時代から英一蝶を研究してきた成果が、一蝶配流前の傑作『雑画帖』(大倉集古館蔵)に描かれる牡丹のような大輪を、東京ミッドタウンで花開かせたのです。これこそ僕のいう「研究展覧会」です。池田さん、おめでとう!! ありがとう!!
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