2022年9月21日水曜日

与謝野晶子私論17

 

先日の『朝日新聞』読書欄に、神野藤かんのとう昭夫さんの新著『よみがえる与謝野晶子の源氏物語』(花鳥社 4180円)の書評が載っていました。評者は小説家の澤田瞳子さんです。澤田さんは去年直木三十五賞を受賞されましたが、その前に発表した『若冲』も大変話題になり、僕も興味深く拝読いたしました。

お母さんは同じく小説家の澤田ふじ子さんです。10年ほど前、そのコレクションを京都のご自宅で拝見したことが、いま懐かしく思い出されるのです。瞳子さんは『よみがえる与謝野晶子の源氏物語』を評して、「彼女の教養の中核を成した作品は源氏物語であると喝破した上で、晶子が挑んだその訳業の実像に迫る学術書」と見立てています。

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