2021年10月6日水曜日

群馬県立近代美術館「江戸と上毛を彩る画人たち」3

 

群馬が生んだすぐれた南画家・金井烏洲の作品としては、何回か東京国立博物館の平常陳列で見た傑作「月ヶ瀬探梅図巻」がよく記憶に残っています。もちろん今回も出陳されています。カードを繰ってみると、昭和46124日に見たときの1枚が出てきました。今年は昭和96年ですから、ちょうど半世紀前のことです() 

そのころは僕も烏洲と同じくらいマジメだったらしく、上巻巻頭に頼山陽が寄せた題字と為書きを一生懸命書き写し、「克明に描いてあり、烏洲の真面目な人柄がしのばれる」などという印象批評を添えています。「中島伊平」とあるのは当時の所蔵家だったような気がします。そのころ東京国立博物館は、寄託品の個人コレクター名も堂々とキャプションに書いていましたからね。

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