劉原甫は、かつて紹介したことがある北宋のネコ詩人・梅尭臣と親しく、中国詩人選集第2集『梅尭臣』には、「劉原甫の家に飲む、原甫 二つの古銭を懐にして酒を飲む、其の一は斉の大刀、長さ五寸半、其の一は王莽の時の金錯刀、長さ二寸半なり」という五言詩が採られています。またまたマイ戯訳で紹介することにしましょう。
原甫君お酒を俺に勧めるが 酌してくれる美人はおらず
「いにしえの器物を披露したいけど 先ずその時代 予想してみて!!」
我思う――孔子の履[くつ]はその昔 武庫の火災で烏有に帰した
陶侃[とうかん]の梭[ひ]は赤龍となり空へ 嵐を突いて飛び去ったはず
軒轅[けんえん]の鏡はこの世にないゆえに 多くの妖怪 跋扈[ばっこ]している
豊城で見つかった剣 延平の 水底深く沈んだとも聞く
「二百年ほど前のもの? それならば きっと書幅か絵画じゃないか?」
0 件のコメント:
コメントを投稿