「清少納言×在原業平」は恋のペアです。清少納言は平安時代の女房なのに、「詩哥写真鏡」では中国の景になっていますが、これには理由があります。「百人一首」に採られる清少納言の「夜をこめて鳥のそらねははかるともよに逢坂の関は揺るさじ」がテーマになっているからです。この一首を久保田淳さんは、つぎのように訳しています。あの孟嘗君もうしょうくんの食客のように、まだ夜明けまで間があるのに、偽って鶏鳴の真似をしても、おろかな函谷関かんこくかんの関守ならばともかく、逢坂の関の関守は、まさか旅人の通り過ぎるのを許しますまい。――わたしはだまされて、たやすく戸を開けてあなたと逢ったりはいたしませんよ。
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