箏はフレットのあるギターに、琴きんはフレットのないヴァイオリンに似ているといったら判り易いでしょうか。当然、箏の方が最初は親しみ易いでしょう。石川憲弘さん編著の『はじめての和楽器』(岩波ジュニア新書 2003年)によると、昔から「三味しゃみ三年箏こと三月」という言葉があるとのことです。
箏を習い始めて3ヶ月もすれば、ある程度他人に聴かせることができますが、三味線は同じ程度になるのに3年かかるという意味です。三味線にはフレットや柱じがないからですが、琴もそれと同じでしょう。ただし琴には、弦を押さえる際の目印となる徽きがあるようですが……。
「僕の一点」に選んだ「箏」には、「青海波」という銘がついています。共鳴胴である槽そうの磯きと呼ばれる側面に、青海波のような波文の蒔絵が施されているためでしょうが、誰がつけた銘か不銘、いや不明のようです。
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