2023年12月15日金曜日

根津美術館「北宋書画精華」10

 

黄山谷「伯時の*ようを揩かいする虎を画えがけるに題す」

  喰らった狗いぬに酔い爆睡 猛虎 目覚めてゆっくりと

  かゆい喉もと掻いた時 その勢いで風起こる

  周りの草はひれ伏したけど 楠くすの枯木は泰然自若

  旅人たびとを感動させるのは 楠の梢こずえで草じゃない

 結句の「木末 応に行人の知る有るべし」はチョット分かりづらく、荒井健さんは「木末」を「山の高所」と解釈されましたが、僕は文字どおり「梢」と考えてみました。梢ならぬ根が単純なせいかな() *は僕のワードに出てこない変な漢字で、虫偏に「羊」を書き、皮膚がかゆいという意味のようです。

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