除夜となれば盛唐詩人・高適 の「除夜の作」をおいて他になし、かつてアップしたことがあるような気もしますが……。舞い出した風花を見ながら昼酒をやれば、とくに心に沁みます。この絶唱には古来二つの解釈があり、戯訳も二つアップすることにしますが、どちらがお好きかご一報を……。
①旅館のともし火 寒々と していて独り眠られず
旅の悲しみわけもなく いよいよもって深くなる
千里のかなたふるさとで 年越し祝う人を恋う
白髪頭にまた一つ 歳を重ねる明日の朝
②旅館のともし火 寒々と していて独り眠られず
旅の悲しみわけもなく いよいよもって深くなる
千里のかなたふるさとじゃ 思っているだろこの俺を
白髪頭にまた一つ 歳を重ねる明日の朝