2021年12月3日金曜日

追悼 武田光一さん1

先にアップした今年の第33回國華賞の展覧会カタログ賞は、新潟市歴史博物館で開催された「生誕320年記念特別展 五十嵐浚明――越後絵画のあけぼの」の図録に対して差し上げることになりました。この特別展は、五十嵐浚明展準備会による長年の研究成果を発表するという、きわめて充実した内容を誇るものでした。

こういう展覧会を、僕は「研究展覧会」と呼んでいるんです。ただ指定品や名品を集めて、入場者数を競うような展覧会とは、類を異にしています。

 その先頭に立ってリードしてきたのは畏友・武田光一さんでした。武田さんがいなかったら、とても研究は進まず、開催には到らなかったと思います。しかし武田さんは、この命の結晶を見ることもなく、74歳の若さで天国へ旅立っていきました。本来なら國華賞の賞状と副賞は、武田さんが五十嵐浚明展準備会を代表して受け取ったことでしょう。 

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