この正月は、すでにお知らせした1月11日のマイおしゃべりトーク「美人画もあり静嘉堂 饒舌館長ベストテン」の準備をして過ごしています。もちろんお屠蘇をやりながら(笑) そこで昨日に続き、荒井健さんが解説校注を施した岩波版『中国詩人選集』の「李賀」から「美人 頭を梳るの歌」を選んで……。楊貴妃や西施をはじめ、美人をたたえた詩はたくさんありますが、やはり鬼才・李賀だと感を深くします。
西施は夢む暁に 絹のカーテン陰寒し
かんばしき鬟[まげ] 髻[もとどり]は くずれ口紅色褪せて
つるべの滑車カラカラと 鳴る玉のごと回ってる
蓮花驚き起きたけど 眠りに落ちるもう一度
鏡にゃ二羽の鸞鳥が…… 開けば秋の水光る
髪があんまり長いので ベッドの上に立ち映す
一束の髪広がって 雲のごとくに床覆い
玉のかんざし落ちたって エレガントなり音もなし
*今年もお元気な方は「さん」、鬼籍に入ったか方のみ「先生」とお呼びする「饒舌館長」の慣例にしたがうことをお許しくださいね。
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