秋懐 二首 その2
旅の宿りの我が住まい 秋風吹けばなお侘[わび]し
都の西北 夕景色 日に日に寂しくなってゆく
放蕩無頼の阮籍[げんせき]が おぼれた酒なら分かるけど
晩年 書物を著わした 虞卿[ぐけい]の真似などするもんか
見渡す限りの大自然 枯れゆく草木[くさき]を悲しんで
身の置きどころなき天地 うらやましいのは漁夫木こり
我が人生は順調に 進んだためしがまるでなく
故郷の田舎に隠居した 淵明みたいな詩もできず
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