О<オー>美術館「金工/鍛金の世界 相武常雄 沌・転・歓・展」<11月27日まで>
金属に魅せられ、金属を愛し、作品を創り続けて半世紀――相武常雄さんの回顧展です。相武さんは東京藝術大学大学院時代から、品川にアトリヱを構えて創造に邁進してこられました。そこで品川文化振興財団が運営を担うО<オー>美術館で、この展覧会が開かれる運びになったそうです。
これまで相武さんの作品は、日展などで一点ずつ拝見してきましたが、こうして70点ほどの作品に一つの空間で対峙すると、その個性的フォルムの集合に刺激を受けて、みずからの審美眼が徐々に充血していくような不思議な感覚にとらわれました。
変化に富みながらも、見るものが等し並みに一瞬で相武アートだと認識できる統一感がとても心地よいのです。それにやさしく抱かれ、ときに羽交い絞めにされるような感官だといってもよいでしょう。
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