唐寅「酒を把りて月に対する歌」
李白が生れる以前から もともと月は存在し
たまたま李白が下にいて 吟じただけだかの名詩
今や李白はもうすでに 仙人と化し冥界へ……
蒼穹にある月だけが 何度も満ち欠け繰り返す
今なお李白の名吟を 暗唱している現代人
十五夜迎えりゃ月もまた 李白の時代とおんなじだ
俺は李白を学びつつ 輝く明月眺めてる
だけども月は李白など 認知しているはずがない
李白は天才詩人だが また天才的酒仙なり
現代詩人のこの俺も 百杯飲めば千首出来……
李白のような才能が チョットないのを恥じるけど
俺の非才をお月さん 馬鹿にしているはずはない
俺も絶対乗るもんか 皇帝殿下の豪華船
俺も惰眠をむさぼらず 花の都の宮廷で
蘇州の田舎のちっぽけな ボロ家に住んでる俺だけど
囲む樹木に桃の花 空にゃ李白の名月が……

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