今年の1月、『本の江戸文化講義 蔦屋重三郎と本屋の時代』という一書が角川書店(KADOKAWA)から出版されました。著者は蔦屋重三郎を中心に、書籍文化史の研究ですぐれた本をたくさん著わし、僕も多くを学ばせてもらってきた鈴木俊幸さん、しかも今回「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の歴史考証を担当している鈴木俊幸さんです。これまた名著、皆さんにおススメする所以です。
もちろん鈴木さんは、恋川春町の『鸚鵡返文武二道』を取り上げています。大田南畝や朋誠堂喜三二についても、寛政の改革についても新しい見方を提示しています。とくに松平定信側近の水野為長が、施政の参考に供すべく収集し書き留めた風聞集『よしの冊子ぞうし』を用いて考察した寛政の改革論は、目から鱗が落ちるようです。
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