「僕の一点」は「スルタン・オスマン2世騎馬図」(トプカプ宮殿博物館蔵)ですね。アフメド・ナクシーの筆になるすばらしいミニアチュール絵画です。スルタン・オスマン2世は、1618年14歳で即位しましたが、在位わずかに4年、反乱が起って18歳で亡くなりました。「若きオスマン」と呼ばれている皇帝です。オスマン2世は騎馬の術に秀で、剣術と弓術の達人だっただけでなく、「ファーシリー」という雅号をもつ詩人でもありました。
この洗練をきわめる肖像画を描いたのは、当時盛名を馳せていた画家アフメド・ナクシーだと推定されています。1622年オスマン2世が亡くなるとすぐ、その雄姿を長く留めるために描かれたのです。
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