また京都では、田能村直入、富岡鉄斎によって日本南画協会が創設されました。ちなみに直入は、明治14年、わが国最初の公立美術教育機関である京都府画学校を開設し、みずから校長として後進の指導に活躍した明治南画壇の雄でした。それは東京美術学校(現東京藝術大学)より8年も早い開校であり、リードしたのは南画家でした。じつに興味深いところです。
そして大正10年(1921)、河野秋邨、小室翠雲、矢野橋村らにより、最初の日本南画院が設立されました。ここに全国の南画家が結集、研究と発表の場をみずからの手にしたのです。
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