準備をしているときに思い出したのは、近代美術史学の泰斗とたたえられるヤーコプ・ブルクハルトの『ブルクハルトの文化史講演集』<新井靖一訳>(筑摩書房 2000年)の「美術コレクションについて」の一節です。ブルクハルトは次のように述べています。
私たちはギャラリーを画家たちのために訪れるのではまったくなく、むしろ私たちのために訪れる。私たちは、さまざまの偉大な時代の芸術を私たちに示してくれる、理想主義と真理の高貴な結びつきのうちに、私たち自身の感覚と観照を豊かにしてくれるものを見出すことで、それをもって幸福と思うべきである。
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