荻生徂徠「子規しき啼なく」
晩春 三月 街のなか いろんな花が乱れ舞う
春愁 女おみなは子規しきの声 聞けば涙で機はたを織る
いくら恋人 想っても 夢に見るのも難かたいのに
「帰るに如しかず」とこの妾われに 啼なきかけるとはあんまりよ
南 楚の雲 立ち込めて 国境地帯の山はるか
北 秦塞しんさいは朦朧もうろうと していて音信 途絶えがち
千里の彼方へどうしても 遣つかわしたいのよホトトギス
アルタイ山で我が背子せこは 蛮族 守備してもう何年
*晩春3月の詩ですが、子規(ホトトギス)は夏の季語なので、ここに加えることにしましょう。
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