論文「一丘筆人物像に就いて」が発表される少し前に、東京国立文化財研究所の前身である美術研究所が、この一丘筆「真人図」を購入したようです。しかし、なぜこのような毛色の変わった作品を、研究所がとくに購入したのか、その理由は書かれていません。あるいは黒田先生の強い推薦があったのかもしれません。
というわけで、研究所所員の僕もチョット大久保一丘のことを調べたりしていました。一丘は江戸後期に、遠江(静岡県)の横須賀藩――いまの掛川市にあった小藩の藩主・西尾忠善に仕えた御用絵師ですが、とくに洋風の「真人図」を描いた画家として知られていています。
0 件のコメント:
コメントを投稿