東京藝術大学大学美術館「欧米を魅了した花鳥画 渡辺省亭」<5月23日まで>
渡辺省亭――僕にとっては「幽霊画家」です(!?) いま東京藝術大学大学美術館で開催されている渡辺省亭展のサブタイトルは「欧米を魅了した花鳥画」ですが、僕にとって省亭といえば幽霊画なんです!! というのは、1994年のはじめ、辻惟雄さんから谷中・全生庵で所蔵している幽霊画の図録を作るから、チョット手伝って欲しいというオファーがかかりました。
1900年8月11日に没した三遊亭円朝の忌日に合わせて、菩提寺である谷中・全生庵では、円朝忌の法要と円朝祭りが行なわれます。そのとき、円朝が蒐集して全生庵に寄贈したという幽霊画の展覧会が行なわれるのです。かつて東京国立文化財研究所につとめていた僕は、円朝忌になると、谷中のお蕎麦屋さんで昼飯を取りがてら、毎年のようにそれを見に行きました。
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