また、美術が好きな中学生、あるいはこれから日本美術史を学んでみようと考えている高校生に、ぜひ手にとって欲しいのです。きっと日本美術史のおもしろさを発見するはずです。さらに美術史を専攻し、卒業論文や修士論文のテーマに悩んでいる人にとっては、魅力的なテーマの玉手箱だといってよいでしょう。
いや、専門家にとってもきわめて質の高い啓蒙書となるはずです。これまで僕は、橋本喜三氏の『京都画壇』(三彩社 1968年)から近代京都日本画に関する知識を得てきました。これも大変すぐれた書だと思いますが、さらにこの『近代京都日本画史』が書架に加わったことで、この分野については磐石の備えができたように思います。活用する時間はもう余り長くないと思いますが……(笑)
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