コロナ禍のため、このところまったく飲み会がありません。もう半年もないように思います。もちろん家ではチョビチョビ飲んでいますが、やはり何か寂しく感じられます。せめて南郭の「夜讌[やえん]」という飲み会の詩で、元気を出すことにしましょう。この和歌調戯訳をつけた五言律詩は秋の詩らしく感じられますが、飲み会の詩なんていうと南郭に失礼ですから、演歌・艶歌・怨歌にならって、宴歌と呼んだらどうでしょうか(笑)
高殿で夜の宴[うたげ]を開きたり 天へ広がる歌と笛の音
夜空から音楽響いて来るようで 舞う美女月の仙女かと見ゆ
灯[ひ]は寒光発して豪奢な部屋に映ゆ 美酒盛る玉杯透けて輝く
立ち上がり見れば夜露はもう白く 暁[あかつき]早く来るを恐れる
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