2019年8月15日木曜日

丁宗鐵・南伸坊『丁先生、漢方って、おもしろいです。』6


 


 はじめの2つは、風呂嫌い館長、酒好き館長にとって、「我が意を得たり」の思いでした(笑) 3つ目の天才梅毒説については、ちょっと一言……。僕は天才狂人説を信じていました。天才というのは、一種の精神病や神経症に罹った人、現代社会で問題になっているアスペルガー症候群やスキゾフレニアに陥った人だと思ってきました。昔から日本ではこれを「天才とバカは紙一重」といってきました。ここにいう「バカ」は、『広辞苑』にある「社会的常識に欠けていること。また、その人」の意味だと思います。

江戸絵画史上、きわめて重要な役割を果たした平賀源内も天才狂人説によって理解できると思ってきましたが、丁さんによると、脳梅毒だったんです。僕のは単なる思いつきですが、医学博士である丁さんのおっしゃることの方が確かです。これから源内を語るときには、<丁説>に従うことにしましょう。何といっても<定説>なんですから(笑)

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