これは、友人が私に王夢白の画を模写させたものであるが、やや変化を加えているので、見る人が見れば、王夢白と私の二作品を比べることができ、どちらがよいかわかるだろう。老人というのは、人の望みにかなうよう、求められると応じてしまうものだ。
ここに登場する王夢白とは、斉白石の弟子・王雲のことだそうですが、じつに愉快な款記ですね。斉白石の画にユーモアがあることはすでに指摘されるところですが、それが言葉として表現されているといってもよいでしょう。続いて賛詩を紹介しましょう。
毎年春が来るたびに 「春よ!往くな!」と祈るけど
音も立てずに春往けば メッチャ愁いが募るだけ
諸侯の夫[つま]が相応の 手柄挙げられなかったら
うら若き妻 閨[ねや]にいて そを恥ずかしく思うだろう
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