2025年11月6日木曜日

國華清話会2025年秋季特別鑑賞会6


  チョッと脱線してしまいましたが、そのベルツ・コレクションのなかに雪庵の「松雲仙境図」という力作があり、強く印象に残っていたことも由一における雪庵の重要性に気づかせてくれた理由でした。その後、雪庵の作品に逢着する機会がなかったこともあって、平林寺にこんな雪庵の優作が収蔵されていることを知驚いたというわけなです 

驚いただけではありません。僕は「雪庵のもとで中国画の合理的視覚に触れたことが、洋画へ進むための基盤を用意したのだ」という進化論的推測「狩野派と明清画風」章の最後に書いておいたですやはりそれが間違っていなかったことを、この牧谿に倣った雪庵の「寒山拾得図」が証明してくれたので 

もっとも拙論執筆当時は、もっぱら「北派」を念頭に置いていたわけですから、「中国画」に禅宗絵画の牧谿まで含めてしまうと、またまた我田引水、拡大解釈になってしまうかな´艸`) 

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